6.1.12

作品サイト引っ越し

http://muonfminor.tumblr.com/ に引っ越しします。よろしくお願いいたします。

25.12.09

図書館 愛書家の楽園


図書館 愛書家の楽園
アルベルト・マングェル/野中邦子 訳
白水社
歴史(書物・文化史) 四六判 上製 340頁
メインタイトル「図書館」の文字が、どうしても固い印象を与える気がして、文字に水彩のテクスチャを敷いた。赤いトリの丸いスタンプは、図書館の古い本の見返しでよく見かけるものをイメージしながらデザインした。アメリカでもよく古書店まわりをしていたが、「ex library」という、図書館が破棄した古本が割と安く売られていて、こんな所蔵印をよく目にした、という記憶から。

ヨーロッパ人相学


ヨーロッパ人相学 顔が語る西洋文化史
浜本隆志、柏木 治、森 貴史、溝井裕一 編
白水社
歴史(文化史) 四六判 上製 334頁
神保町の竹尾見本帖2階に、紙別印刷見本が数冊おいてあり、その頃に興味があったロベールばかり眺めていた。特にグレーの紙に印刷された朱色のベタが、シルクスクリーン印刷を思い出させ、「こんな印刷方法やってみたい!」と早速真似してみた。表1の朱色は、実はかなり明るい蛍光特色。

23.12.09

神経内科医の文学診断


神経内科医の文学診断 岩田 誠
白水社
文学/評論・エッセー 四六判 上製 238頁
カバー表1のボス(Hieronymus Bosch)の絵は、本文中に登場する絵で、どうしてもカラーで見せたいという著者の希望により使用された。

シェフの哲学


シェフの哲学 食の探求から三つ星レストランの運営まで
ギィ・マルタン/大澤 隆、大澤晴美 訳
白水社
料理・生活・趣味 四六判 上製 284頁

18.12.09

救世観音像 封印の謎


救世観音像 封印の謎 倉西裕子
白水社
歴史 四六判 上製 242頁
特色2色。この仕事を依頼された時期、偶然にもこのテーマと関係のある漫画を読んでいて、装丁資料に見慣れた固有名詞がたくさんでてきた。その漫画をその時期に読んだことによって、表紙や見返しの紙を選ぶときに多少影響したにちがいない。中央の仏像のシルエットは、2色重ねた。

オリーブの海


オリーブの海 ケヴィン・ヘンクス/代田亜香子 訳
白水社
文学/小説  四六判 上製 175頁
イラストは井上文香さん。コピックで描いてくださったのだが、砂浜の淡い色がなかったため、そこだけは印刷所で加工していただいた。

13.12.09

古本屋を怒らせる方法


古本屋を怒らせる方法 林 哲夫
白水社
文学/評論・エッセー 四六判 上製 244頁
タイトル文字は手書き、著者名の文字は林氏のもの。よく古本屋で本をながめる。紙や装丁がどのように歳をとっているのか見るのがとてもおもしろい。書店では「商品」だったものが、古書店ではちゃんと「本」にみえる。林氏のサイトでは、むかしの本の装丁がたくさん紹介されているので、たびたび勉強させていただいてます。ところで、古本屋の独特のにおい、あれは世界共通のようです。

12.12.09

エンジェル


エンジェル エリザベス・テイラー/小谷野 敦 訳
文学/小説 四六判 特殊 366頁
主人公の小説家エンジェルが本を出したらどんな感じになるだろう?と妄想しながら装丁。舞台は19世紀なので、当時一般的だったモノグラムや、蔵書票などもデザインした(モノグラムは背とトビラに使用)。実はわたしは、以前19世紀の活版印刷所で修行していたのですよ。特色3色。バックの赤に主人公のモチーフ(のひとつ)である孔雀をノセる。孔雀のインクは、タイトルラベルの飾りに使った黄土色。印刷をレイヤーで考えたり、色を重ねたりするのは本当に楽しい。

町角ものがたり


角ものがたり 池内 紀
白水社
文学/評論・エッセー 四六判 上製 204頁
イラストはすべて池内氏の作品。背を向けているのはゲーテ。

モーツァルトの生涯


モーツァルトの生涯 海老沢 敏
白水社
芸術/音楽 A5判 上製 676頁
書物復権の新装版

風景の詩学


風景の詩学 富士川義之
白水社
文学/評論・エッセー 四六判 上製 350頁
書物復権の新装版

11.12.09

City - Italian & Japanese


City, Alessandro Baricco
Rizzoli & 白水社
日本語版 草皆伸子 訳
文学/小説 四六判 上製 446頁
ニューヨークで活動していたころ、イタリアのRizzoli社と仕事をすることが多かった。そのRizzoliがバリッコの『シティ』を刊行することになり、装丁を担当させていただいた。原書は、青を2色選び、白い紙に濃い青を敷いて、市街図部分を白ヌキにし、そこへ薄い青の地図を印刷したら初校でものすごく版ズレしてしまった。解決方法として今度は薄い青を敷いてから、ネガポジ反転させた地図を濃い青でノセた(クリックで拡大)。本のサイズはバリッコ本人が決めたものを特別に作ってもらい、通常は紙張りの表紙は布張りにした。RizzoliのRのロゴは、その頃にデザインしたもの。
そして帰国直後、偶然にも同じタイトルの日本語訳の装丁を白水社さんから依頼された。日本語版では、黄色い紙に市街図がうっすらと見えてほしかったので、ちょうどよい黄色のチップを選ぶのに苦労した。
同じタイトルの装丁に、2カ国でかかわるのは珍しい経験ではあったが、自分の中ではイメージがすでに出来上がってしまっていたので、客観的にアイデアを考えるのがとても難しかった。